正しい街


可愛いひとなら捨てるほど居るなんて云うくせに
どうして未だに君の横には誰一人居ないのかな


なんて大それたことを夢見てしまったんだろう


あんな傲慢な類の愛を押し付けたり
都会では冬の匂いも正しくない
百道浜も君も室見川もない


もう我が侭など云えないことは分かっているから
明日の空港に最後でも来てなんてとても云えない
忠告は全ていま罰として現実になった


あの日飛び出したこの街と君が正しかったのにね